PREDA-IIは従来のPREDAのトランス式ボリュームコントロールシステムをシャント抵抗型アッテネータシステムに変更したものです。アナログ入力、アナログ出力のソリッドステートプリアンプでありそのほかの仕様の変更ありません。
シャント抵抗型アッテネータはどのようなボリュームポジションにおいても信号が通る抵抗は常に1つでかつ接点を経由しないという音質を最優先にした方式です。これ以外の一般的な抵抗切り替え型としてはLパッド型やラダー型などがありますが複数の抵抗部品や接点を信号が通るため音の鮮度感に影響が出てきます。しかしながらシャント抵抗型はボリューム自体のインピーダンス値が低く、またポジションで変化するので単体で使用するのは難しいという難点もあります。
PREDA-IIではこの問題を克服するために新開発の広帯域超低ひずみディスクリートアンプモジュールで入力バッファーアンプと出力バッファーアンプを構成し、その間にシャント抵抗型アッテネータを配しました。これにより、常に一定で安定した入出力インピダンスが確保でき、いかなる入力信号機器やパワーアンプとの組み合わせにおいても音楽信号のコントロールが可能となりました。重量級ソリッドアルミプレートシャーシ、削りだしつまみ、鋳鉄制振インシュレータを投入し、ステレオオーディオシステムの中核を担うにふさわしい機能、操作性、音楽性を備えたプリアンプとしお使いいただけます。
入力 | ラインレベル RCA アンバランス x4, XLR バランス x2 |
出力 | RCA アンバランス x1, XLRバランス x1 (2番HOT, Global Phase Invert SWで3番HOTに変更可能) |
ゲイン | 10dB |
周波数特性 | 5Hz . 100kHz -1.5dB |
全高調波歪率 | 0.008% A weighted |
入出力インピーダンス | 56kΩ / 47Ω |
機能 | ボリュームコントロール 54ステップ、L/Rバランス調整、ミュート、ディスプレイOn/Off入力切替 x6, グローバル位相反転、 全機能リモコン制御 |
大きさ、重量 | W 420 x D 330 x H 90mm、 10.2kg |
背面はPREDAからの変更はございません
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1.シャント抵抗型アッテネータシステム
一般的な抵抗切り替え式アッテネータはボリュームのポジションによって抵抗部品の数が変わり、また多くの接点が必要となりますので、音楽信号の鮮度感が影響されます。 シャント抵抗型はどのポジションにおいても信号が通る抵抗部品は常に1つで、また接点を経由しません。
このシャント抵抗型アッテネータを入力バッファーアンプと出力バッファーアンプの間に配置することにより、常に一定で安定した入出力インピーダンスを確保し、いかなる信号機器とも、いかなるパワーアンプとも理想的なかたちで接続可能となました。
2.シャント抵抗型アッテネータモジュールには高信頼性リードリレーを採用
英国ピッカリング社製の小型のガラス管に封入された接点端子が周りのコイルの電流によってON/OFFする非常に高信頼性のものです。多数のリレーを高密度実装を実現するためにミューメタルでシールドされており互いの磁界の影響を受けないように配慮されています。
3.新開発のAurora-AMPモジュール
弊社新開発のディスクリートアンプで、重たい負荷に対するドライブ能力を高め、110dBのオープンループゲイン、12MHzのゲインバンド幅、THD+N 0.0003%, スルーレート28V/usecなどの高い基本特性を有しています。 レジストなしの金メッキ基板を採用しレジスト処理による音の色付けを廃しました。 PREDA-IIではこのモジュールを6個使用しています。使用しているFETとトランジスタはNECと東芝のオーディオ専用に開発された周波数特性、ノイズ、直線性に非常に優れたものです。
Aurora-AMPモジュール
4.電源部はVIDAと同じ低ノイズ高速電源ユニットを使用
信号部とシャント抵抗型アッテネータの制御部+リモコン表示部はそれぞれ独立した電源回路を装備しています。
5.バランス入力部はインスツルメンテーションアンプで構成
本機のXLRバランス信号の入力部にインスツルメンテーションアンプを配し、背面パネルのジャック類から最短距離で配線できるようにしています。 信号の切り替えは高信頼性の小信号専用のリレーで制御しています。出力はXLRバランスとRCAアンバランスに対応しています。
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